慢性痛は温める、急性痛は冷やす

温めると冷やすの公式

患部、温めた方が良いのか、冷やした方が良いのか?
と患者さんに良く聞かれます。

公式があります。
慢性症状は温める、急性症状は冷やす、ということです。

慢性痛には、温めて血液の循環を良くすることで、症状を緩和します。
温めるとは、具体的には、ストレッチ、入浴、マッサージ等です。
慢性痛であっても、一度冷やしてから温めるとことで、さらに血液の循環を良くするというやり方もあります。

逆に急性の症状は、冷やして血液の循環を抑えることで、炎症、痛みを抑え、症状が悪化するのを防ぎます。
冷やす時は、氷によるアイシングが手軽です。
また、入浴については、ぎっくり腰、捻挫などの当日(と、おそらくその翌日も)は、入浴は控えた方が良いと思います。

ですが、公式にあてはまらない時も多々あります。
たとえば、慢性症状の箇所なのに、急に痛くなったりとか、何度も痛みがぶり返したりとか。
慢性なのか急性なのか良く分からない場合、とりあえず冷やしてみると良いです。
冷やして、冷感が強かったり、痛みを感じた場合はすぐに中止して、逆に温めて下さい。きっと心地良さを感じるはずです。

冷湿布と温湿布

冷湿布は「冷たさを感じる」湿布で、実際に、患部を冷やす、アイシング効果はありません。
温湿布は「温かさを感じる」湿布で、多少皮膚の温度が上がりますが、血液の循環を促進させるほどの効果はありません。
ただし、温湿布には唐辛子成分のカプサイシンが含まれているため、皮膚に対しての刺激が強く、かぶれなどが起こる場合があります。

けれども、この冷たさや温かさを「感じる」というのが、けっこう薬(くすり)になるのです。「ひんやりして気持ち良い」とか「ぽかぽかして気持ち良い」という、心地良さを感じる「触覚」が、痛みの「痛覚」よりも早く脳に到達するために、痛みを抑制するのだそうです。
心地良さを感じることって、自然治癒力スイッチを「オン」にするのですね。

どちらにも炎症を抑える、痛みをやわらげるという効能はあるので、使ってみてより心地良い方で良いのではないでしょうか。

2つのアイシング

急性痛のためのアイシング

ぎっくり腰、捻挫など急性の痛みをやわらげるためのアイシング。
通常、アイシングと言えばこちらになります。
冷やす(15分~20分)→休憩(40分)→冷やす(15分~20分)→休憩(40分)。
一般的に故障した時から48時間から72時間、このサイクルを繰り返すと良いと言われています。
冷やす時間15分~20分というのは、冷たさによって、感覚が麻痺する時間なので個人差があります。感覚は次のように変化します。
痛い→暖かい→ピリピリする→感覚がなくなる。この感覚がなくなるまでの時間です。
また、休憩の40分というのは、痛みがまた戻ってくるまでのおおよその時間です。

コンディショニングのためのアイシング

あまり知られていないのですが、急性ではなく、慢性の痛みを改善させるコンディショニングのためのアイシングというのもあります。
冷やす時間は急性の場合より短く、5分~10分ぐらいです。
コンディショニングのためのアイシングは、アイシング後にストレッチなどを行い、必ず患部を温めます。
冷→温と、血液の循環の環境を大きく変化させることで、血液の循環を促します。

ちなみに下記は、整体院で使っているアイシング袋です。
アイシング袋

アイシング袋の作り方

上の写真のようなのを買わなくても、アイシング袋はご家庭で作れます。
1.ビニールの袋を2枚、冷凍庫の製氷機の氷を用意する。
2.冷凍庫の製氷機を器に移して、水に浸す。
(霜の付いた氷では、冷えすぎるのと、角ばっていて袋が破けてしまうので)
3.もれ防止のため、二重にしたビニール袋に、氷と少量の水を入れる。
(肌にあてる底の方がゴツゴツして痛くないように)
大きさ(氷の数)は、アイシングする体の部位によって加減する。
4.袋の中の空気を抜き、袋を締める。